リトップス/スクリプト

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 LITHOPS/SCRYPT

scrypt.jpgマウス・オン・マーズのヤン・シュテファン・ヴェルナーによるソロプロジェクト、リトップスの3rdアルバムです。

 1stでは電子音がフワフワと流れていくぼんやり感が心地いい音楽、2ndではチープで愉快な音が散りばめられた面白い音楽ときましたが、この3rdでは冒頭からいきなり乱暴でノイジーです。それは挑発心や悪戯心から来るものというよりは、世の中に起こっている喧騒を音楽で表現したかの様です。もしくは崩壊されていく音楽というよりも、どこかのファクトリーでスクラップをかき集めてきてオブジェでも逆に組み立てているかの様な音楽にも聞こえます。今までになく緊張感が漂うのですが、どこか心地よさも感じさせます。そしてどこか哀愁をも漂わせます。このアルバムはノイズの洪水からいろんな聞こえ方がしてきます。ジャケットを手に取ったり遠ざけたりすると自分には表情が変わって見えてくるのですが、音楽もまさにそんな感じです。

 今作では相棒のアンディやフェリックスの他に、フリージャズのミュージシャンなんかも参加しているのですが、ここではアコースティック楽器も電子楽器も、フィールドレコーディングもデジタルノイズも境界線がなくサウンドが全体に巧く溶け込んでいます。

 リトップスとマウス・オン・マーズの違いは何なのかというと、マウス・オン・マーズをもうちょっと抽象的な音にしたのがリトップスなのかなとも思いましたが、マウス・オン・マーズにも「インストゥルメンタルズ」や「グラム」の様な抽象的なアルバムが存在するので一概にそうとも言えません。正直自分にも違いがよく判りません。ただこの「スクリプト」は決してマウス・オン・マーズ名義にはならない異質な感じも受けます。中には「PLAY THOUGH」「ATTACHED」など、マウス・オン・マーズの曲と言っても違和感のない曲もありますが、こちらの方が選んでいる音がもっと重くて硬くて激しく、歪み方も鋭く、やかましさの質にも重みがあります。

 ヤンの新たな一面がこのアルバムで垣間見れたと言った所でしょうか。

 リトップスは決してヤンの単なるストレスのはけ口や片手間などとは違う、とても質の高い音楽性を持っています。今の所自分の耳ではリトップスのアルバムにハズレはありません。
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