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音楽がいくらあっても足りない。

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 ザ・フライング・リザーズのデヴィッド・カニンガムを共同プロデュースに迎えたドイツのバンド「パレ・シャンブルグ」の81年発表のメジャーデビューアルバムです。ホルガー・ヒラー、トーマス・フェルマンらが在籍していました。

 音はスカスカ、演奏はギクシャク、シンセやホーンの発する音はなんだか外れてるし、ヴォーカルは感情的に叫んだり、変な声出したり…テンションが高く緊張感も漂うけれどベースは妙に冷めていたり(ベースをハジいている曲も1曲ありますが)。ただそれは黙々とスマートに弾いているっていうのではなく、やっぱりどこかぎこちなかったり。ファンクなのにノリが掴みずらかったり。

 普通こんなんだと小難しい音楽になるかただ珍しいだけになる所なのですが、このバンドがそうなっていないのはフライング・リザーズと一緒でポップを感じさせるからです。でもホルガー・ヒラーはポップな方向を目指すのが嫌で1stでこのバンドを脱退したと発言していますので、元々ポップなど目指していたわけではないのかもしれません。この辺はもしかしたらデヴィッド・カニンガムの力量なのかもしれません。その前に出したシングルとの違いからしてもそう思わせます。もっともホルガーはもっと受けのいい音楽という意味でそこでポップと言っているのでしょうが。そもそもポップって言葉、人によって感じ方や位置づけ、定義は微妙に違うと思うし。

 じゃあ自分にとってのポップは何なのか?と訊かれると…感覚では解っているのですが、言葉にすると…すいません考えておきます。単に聞き易い音楽ってわけでもないし。

 あ、あと思ったのが、エトロン・フー・ルルーブランの「大地に刻んだ溝」を聴いて、これって、演奏が巧みなパレ・シャンブルグの1stだなあって。音程感とかピッキングベースの感触とか妙なスカスカ具合とかが似ているなあと。ジャケットの赤と黒のコントラストの類似からくる先入観もあるのかもしれませんが。



>>Palais Schaumburg LIVE @ 代官山 UNIT(2012.07.07)



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